『龍馬街道』~龍馬を愛する皆さんへ~
『龍馬街道』リニューアル・オープン、おめでとうございます。関俊彦と申します。
坂本龍馬ほど、書籍やドラマ等のジャンルを問わず、さまざまなメディアを通して、現代でも活躍を続け、日本人に愛されている人物もいないだろうと思います。
その龍馬をテーマに書かれた、小山ゆう先生(原作:武田鉄矢氏)のコミック『お~い!竜馬』が、1992年にNHKにてアニメ化された時、幼年期の高山みなみさんを引き継いで、青年期からの竜馬の声を演じさせていただいたのが、私でした。
武田さんと小山先生によるタッグの『お~い!竜馬』は、連載当時から私自身夢中で読んでいたコミックでしたので、アニメの声の配役が決まった時は、嬉しさとともに身が引き締まる思いがしたものです。
とはいうものの、それまで、コミック上で大活躍していた竜馬を、今度は自分の声の芝居で、命を吹き込まなければならない…いくら原作コミックのファンであろうと、いざスタート!という段になると、事はなかなか容易ではなく、実際にマイクの前に立つていた自分をあらためて振り返ると、毎回スタジオの収録の度に、かなり一杯一杯だったような気がします。
なかでも、土佐弁はやはり作品的に切り離せるものではなく、高知県出身の共演者・島本須美さんに方言指導をお願いして、演技以外の部分でも脳をフル回転させていました。島本さんは不器用な私に辛抱強く、解り易く教えて下さいました。本当に素敵な方で、今でも感謝しております。
ただ、全国の子供たちを対象とする解り易いアニメをと考えるNHKサイドの、<ベタな土佐弁で言葉が難解にならないように>との配慮から、「共通語 寄りの土佐弁」という(苦笑)微妙なニュアンスを求められたのも今では懐かしい思い出です。皆、作品がより良くなるようにと、それぞれの考えを提示し合って創ってましたからね。
そういう意味では、当初私に求められていたプロデューサー側の青年・竜馬へのイメージは、子供たちへ発信するアニメとして、洗練されたカッコいいヒーロー像だったような気がします。収録中、それに近いことも、いくつか要求されたりしました。
ただ、『お~い!竜馬』ファンの自分としては、そんなスーパーマンじゃ竜馬なくなっちゃうヨ!という思いが強く、敵の(笑・ごめんなさい)要求を上手くすり抜けながら、自分自身で想い描いている《人間臭い竜馬》像をしっかりと抱きしめて演らせていただきました。だから、出来上がった私の竜馬はどこか、土臭くて、老け気味だったかもしれません。
原作ものがアニメ化になる時は賛否両論が当たり前の中、さまざまな評価もあるかと思いますが、自分としては今でもあれが私らしい竜馬だったと信じています。
いずれにしても、熱意あるスタッフと魅力的なキャストに囲まれて、本当に贅沢な充実した時間を過ごさせてもらいました。それだけに正直な話もう一年、せめて半年でも番組の延長が叶っていればと残念でなりません。基本的に、『お~い!竜馬』に描かれる竜馬の生涯を、39話でまとめるのは、無理がありますものね。
それでも、このアニメ作品で、しかも武田・小山 両先生の『お~い!竜馬』で、竜馬を演じる事ができたのは、私の声優の歴史の中で大きな喜びでした。
というわけで、僭越ながら、当時の思い出などを振り返って、『龍馬街道』への応援メッセージと代えさせて頂きたいと思います。
これからも永遠に語り継がれていくであろう、坂本龍馬という人間味のある不思議な魅力を持つ稀有な英雄の存在が、このWEBサイトから大きな視点で、日本中そして世界中に広がって行くことを期待しています。
平成 二十一年 六月
関 俊彦


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